平均寿命と意識のズレ

平均寿命が伸びているけれども、人の年齢に対しての意識が昔のままなのでズレが生じている。

それは平均寿命が70歳の時代に生きていた人たちが高齢者として生きており日々の言葉にマイナスイメージで話をしていることも大きいのかもしれない。

平均寿命が上がったため、70歳ならそこから10歳引いて60歳の感覚で生きたほうが良くて、人生は50代と60代が素晴らしく充実していくと意識を変えると日々がまったく違ってくる。

この傾向は50代以上で顕著になっていると思う。だから50歳で40歳の意識にしておいた方が現実に即している。

病気に関しても捉え方が違ってくるだろう。病気が体のSOSだと考えると、それを乗り越えることが楽しみにもなってくる。

そう考えると体の事は心で治し、心の事は体で治すという東洋医学の真髄がよく分かる。

関連投稿:「歳を取る」を「年輪力が上がる」と変えてみる

このブログを書いた後、「ライフ・シフト」リンダ・グラットン著を教えてもらった。

amazonの内容紹介から

誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか。

働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる。

目前に迫る長寿社会を楽しむバイブル。

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小林秀雄さんと折口信夫さんとの対談

「直感を磨くもの」でお二人が対談している。

テーマは「古典をめぐりて」。小林さんは言う。例えば古い時代の価値ある茶器でも飾っておくのでは無く、使ったほうが良い、と。当時の生活風景が見えてくるか?と言う。庭はどんな風だったか、玄関はどうだったか、と。

また平安時代は筆跡は品格を表しどんな紙に書くかもその人なりの心づくしが表れていたという。

メールで人となりを表すのは難しく、手書きに比べて誇張しないと届かないことも多い。

例えば、「ありがとうございます」と「ありがとうございます!」を使い分けることも必要で、奥ゆかしさや言わぬが花という文化的感性もメールに置き換えると、どう表現しておけばいいだろう、と考える。

日本ほど絵文字が発達した国は無いらしく、あなた、○○さん、○○ちゃん、あんた、というように関係を微妙な心理を含めて造り上げていく文化的感性がベースで生まれたものだろう。

グローバリズムの終焉は、高金利時代への転換か?世界はまだら模様に

グローバリズムの終焉とともに、低金利時代から高金利時代への転換し、世界はまだら模様になり国力の差が金利差を生む。投資対象となっているかどうかで、まだら模様となり、ここでも二極化が起こる可能性を観る。

リーマンショック後、金融緩和と低金利時代に突入したが、ドル高政策で投資を呼び込み、公共投資、規制緩和でアメリカの建て直しを行うのがトランプの基本戦略だとすると、国力の差が金利差を生む時代に突入しているのではないだろうか。

ただ、世界中で膨大な投資マネーが動いているので、意外なリスクが世界中に波及して後戻りする可能性もあるが、世界的に煮詰まった状況がこの二極化に拍車をかける。

関連投稿:トランプをアメリカの経営者として見てみると

情報処理と進化

世代が進めば進むほど、より複雑になり多様になる組み合わせを活かして、情報処理が秀でるようになる。

生命体は情報処理を行う事でエントロピーを減少させている。より複雑な情報処理ができるということはより優秀な世代となって進化し続けているということである。

新しい付加価値は、進化と新しいマーケットとともに創り出される。

良い買い物をすると変わるもの〜意識と無意識〜

モニターが調子悪くて新しく買い換えたのだが、EIZOとDELLに事前購入電話をした。

EIZOは数度問い合わせしたのだが、驚くことに二度目、同じ担当が出て、先日お問い合わせをされた方ですね、と。凄い。丁寧でツボを抑えた答えだった。

DELLは女性担当から電話をもらったのだが、訊いてもホームページに書かれていなければそうですよね、とつれない返事。疲れてらっしゃるようなので、自分で調べた方が早いと判断して電話を切り上げた。

もちろんEIZOを買ったのだが、DELLの女性担当はやつれていて可哀想になってしまった。

さて、EIZOのモニターが到着してセットしてみると、この安心感。Appleの27インチモニター不具合で苦労していたのが、嘘のように快適だ。買うのに悩んだ分だけ嬉しさも倍増。

それから更に良いことばかり身の回りで起こる気がしてくる。

価格は高かったが良い買い物をするとハピネス度が確実に上がる。

ハピネス度を上げると無意識にじわーっと浸透してくるようで、晴れた日には木々が風にそよいで美しいと感じるし、近所との挨拶も明るく感じる。意識は氷山の一角で無意識は10〜20倍深いのだろう。無意識をパソコンのOSだと考えると、その上に乗っかっているアプリケーションと計算結果が意識とも言えるのだろう。体はパソコンのハードである。コーチングでのアファメーション(ゴールに到達するための自己評価を上げる断言)や真言密教のマントラも同じ考え方で意識から無意識へ浸透させる方法になる。

更に小さいけれど嬉しいことと楽しいことを寝る前に想い出して寝ると、これまた朝がすっきり。最近凝っているアーシングをすると更に効果高し。

トランプをアメリカの経営者として見てみると

戦後アメリカが世界のGDPに占めた割合は5割近く。しかし現在では2割強。1980年代は日本の絶頂期に対してアメリカは衰退期。その衰退期を90年代からITと金融をセットにした世界的な金融マーケットで拡大させ、2008年にリーマンショック。ドルをジャブジャブ刷ったQE1から3までの緩和政策が利益をもたらしたのは、BRICs特に中国だった。アメリカ国内は疲弊しつづけ、東部の有名大学を出てもコンビニで働く姿が紹介されたり、製造業は衰退し続けた。

こういうアメリカを経営者として建て直ししたい、世界の警察はやめて、国内の建て直しをしたい、ここから出てくるのは、対中国貿易での不均衡、安く働く不法移民に仕事を奪われないように、etc。

分かりやすい。もちろんのことながらブレーンがいるだろう。

当選後、アメリカの債券市場ではトランプ次期政権が保護主義的な貿易政策をとり、財政支出も拡大させ、インフレが加速すると見られて、全ての年限の国債利回りが急上昇している。

これにともなってドル円もド101円台前半をつけた8日の午後から、ドル高となり106円台に戻している。Brexitと同じような動きだ。

アメリカの長期金利指標となる10年債利回りは、2.13%と今年1月7日以来の高い水準。

ドル高による高金利政策でアメリカに投資を呼び込み、公共投資を行い、規制緩和を実行する基本戦略。

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サルバドール・ダリ展 国立新美術館 〜友人に誘われて〜

マルセル・デュシャンがジョン・ケージに言った言葉「ダリという獅子の裏に持っている哀しみを見に行ってきなさい」。これは美術評論家の故東野芳明氏が「マルセル・デュシャン」の中で紹介した逸話である。

随分昔に読んだ本なので、少し違いがあるかもしれないが内容は合っているはず。

ダリの裡に存在する葛藤の本質を見事に言い表している。獅子とはダリ自身のことである。ダリは中期の作品活動の中でシュールレアリズム運動に身を置き、自身の無意識下に存在する多くのシンボルを作品に登場させた。グニャリと柔らかく曲がった懐中時計、パラノイアの象徴としての蟻、そして希望としての空。自我のもがき方に強い緊張が走りオブジェとして構成されている。そしてシュールレアリズム運動がフロイトの影響を強く受けている。

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「歳を取る」を「年輪力が上がる」と変えてみる

世の中では、歳を取ることにネガティブな意味づけをしているようだ。

これを変えてみよう。

つまり「歳を取る」を「年輪力が上がる」と変えてみる。

年輪力が上がると。

嵐が来ても倒れない。

大きな枝を伸ばして鳥や虫と共生し、土を豊かにしている。

冬はじっと力を溜めて春に向けて準備する。

新緑の春は空間いっぱいに緑の葉が拡がる。

但し、肉体的に筋トレは必要である。年齢に関係なく筋肉が付く。そして筋肉が減少するとはね返す力が弱くなる。

女性の場合は、どんな言葉になるのだろうか。

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麹のちから!

「麹のちから!」山元正博著を読んでから、我が家は麹ブーム。
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)が増えたデータや科学的アプローチがふんだんに書かれているので、信頼が置ける。
何よりも著者の探求心が凄い。三代に渡って麹を研究されてきた方で、日本の麹研究はこの方を抜いては語れないだろう。

さて、私が思うに微生物と人間の関係は、共存関係であり、有名どころでは、腸内菌が2kgあるという話。これが無くなればどうなるか?ヤクルトなどはその答えを持っているのだろうが、免疫に関わるのだろう。

人間は自分だけでは生きていないというのが最近の直感。

人間様から他の生物も生かす人間君にまで降りてみて一度意識を変えてみるといいのだろう。

先日面白い話を聞いた。
人情という言葉があるが、例えば、野菜の人参の場合でも人参情というものがある、と。
農薬をぶっかけられてそれでも命いっぱいに生きてきて、人間に収穫されて、台所に運ばれてきたときに、人参さん、よく私たちのために生きてくださった、これから私たちのお料理で調理させていただきますが、ありがとうございます。
この感謝の気持ちを持つかどうかで、人参さんも、そうか、そういう気持ちを持ってくれるんだったら、ひとつあんたたちのエネルギーの糧になったろうか、と思ってくれるというのだ。命のバトンをつなぎ、命をいただいている。
そういう気持ちで料理をすると違うという。

とてもよく分かる。

アーシングの面白さ

公園の芝生に素足で立ってみると気持ちがいいのは何故か?
砂浜を素足で歩くと気持ちが良いのは何故か?
そんな答えがアーシングにあった。代表的なサイトはこちら

電気機具に取り囲まれて生活していると人間の身体にはバシバシと放電するくらいの電気が溜まる。地球の表面は自由電子を放出しているらしく、電気的にも調和することで身体を整えるというのがアーシング。
アーシングは身体の炎症も緩和させるという。

早速、近所の公園を素足で歩いてみたが、とても気持ちいい。

公園に行かなくてもコンセントのアースでもOK。アーシングマットも売り出されていた。

樹木に抱きつくのもいいらしい。これも早速やってみたところ、樹木には性格がありそうな気分になってくる。力強く空に伸びる大きな樹に抱きつくと、その圧倒的な力強さからエネルギーをもらっているようだった。夜に限る。

よく眠れる。

人間は自然のすべてを理解している訳ではないので、意識で捉えるより、身体で捉えるほうが正解、そんな行動を採り入れてみるのも悪くない。

世界で進む二極化

時代と状況は、煮詰まると二極化が進む。
政治の世界でも経済の世界でも。

日本では余り報じられていないがトランプ旋風に訳がある。
グローバリズムに嫌気が差したアメリカ国民が、アメリカ・ファーストに賛同している。
ヒラリーがグローバリズムの延長線上に存在しているのに対して、トランプがTraditional and Conservative。
それぞれの勢力を反映している。

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​ Who Gets What​ 副題:マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学 アルビン・ロス著

腎臓の生体移植から始まり学校と応募生徒のマッチングなど、マーケットデザインの設計から失敗事例含めて実例とともに紹介し、人のためになるマーケットデザインを設計しようとする学者の志が伝わってくる。

腎臓の生体移植は適合が難しくスピーディな外科手術と移植が必要とされる。そのシステムをどう作ったか、また学校の応募は生徒が必ずしも入学してくるとは限らず学校側との間でいかにして定員割れを防ぎ生徒は志望校に入学させるかの受け入れ保留のシステムデザインを紹介している。
デザイン例としては病院と研修医とのマッチングも。
クリアリングハウスという中継センターでのアルゴリズム設計を紹介している。
この本ではどのような要素が入ると失敗するか?が紹介されている。
例えば贈与と交換において金銭が派生したときの反発、不快感を尊重することなど、安定的なマッチングと厚みのあるマーケットを創出するための実例が示唆に富む。
先に紹介した「シェア」もコミュニティが存立するための何か、それは人の役に立つことが喜びであるとか、民泊で部屋を貸したら新しい出会いがあって楽しいなど文化的価値が存在する。単純にくっつけたらそれでいいという話ではない。
アルビン・ロス博士は、2012年 安定配分理論と市場設計の実践でノーベル経済学賞を受賞。

昇降デスクSwiftを使ってみて

オカムラの昇降デスクSwiftを導入した。

同じ姿勢を続けることでむくみや腰痛の原因になることが知られているが、私が導入した理由は、立ったまま仕事をするとはかどるということだった。昔、埼玉の会社が110cmのテーブルを使い打ち合わせをすると会議が進むという話を読んだ。それ以来、テーブル板を買ってきて110cmの高さにしたり、いろんな試みをした。

Swiftは65cmから125cmまでの高さに調整できる。立って仕事をすると大腿筋を使っているので脳が刺激されて程よい緊張感が生まれる。これがはかどる理由になっているようだ。

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自然農法体験

友人の招待で農業体験に行った。長野県中野市。

自然農法で農業するお宅だった。昨年夏に食べたミニトマトが今までに食べたものの中でとびきり美味しかったので行ってみた。 自然農法とは農薬を一切使わずに土を作り直すことから始める。 土を掘り返してみると、ミミズが出てくるわ、小さな虫がにぎやかで、こんなに土が豊かだったのかと分かる。ミニトマトの美味しさはこの土から生まれていたのか!

草刈りをやった。赤い茎の草は繁殖力が強く横に伸びてくるから根っこから引き抜かなくちゃいけない、と教えてもらいながら友人とひたすら草刈りをやる。

隣の畑がほったらかしで、セイタカアワダチソウが繁茂していた。畑の中で一番強い雑草が繁殖してしまうという。 だから生物が多様な環境を作ることが大切との話。

農業は土だ、という説は知っていたが、実際に触れてみて、いろんな生き物が生息していることを体験する。そして朝、つぼみだったマツバボタンがたった3時間ほどで昼には辺り一面に花を咲かせていて驚く。凄い。

お話を伺うなかで、この数年で特に冬雪が降らなくなったと。日本での気候変動は夏よりも冬が顕著になっている。(関連投稿:利根川水系の水不足と暖冬の影響

hatake

matsubabotan

関連資料
科学雑誌 Natureより

生態学カテゴリー

Nature 537, 7618
2016年9月1日

生態系内で限定されている資源が複数あると、種間のトレードオフが可能となって種共存の可能性を高めることが、理論によって示唆されている。今回W Harpoleたちは、この理論について、全球規模で展開された栄養素添加実験である「Nutrient Network」共同研究のデータを用い、植物群落を対象として検証を行った。複数の大陸の45の草原で実施された複数年にわたる栄養素添加実験のデータを集約して解析した結果、添加した栄養素の数が増えると植物種の多様性が低下することが分かった。これらの知見は、地中の資源をめぐる競争が植物種の多様性を高めていることを示唆している。

「シェア」 レイチェル・ボッツマン、ルー・ロジャース著

シェアリングエコノミーが急拡大している背景がよく理解できる。ミレニアム世代という1980年以降の生まれで21世紀に成人した人たちが、どんな価値観を持っているかがよく理解できる。

ネットが当たり前の世代なので、つながりが密で
「コラボ消費は販売量だけを基準にした生産中心の経済指標から、現在と未来の人々の幸せを反映した多面的な価値の指標への移行と言うより大きな動きの表れでもある。」

“「シェア」 レイチェル・ボッツマン、ルー・ロジャース著” の続きを読む