イギリスのEU離脱は必然だった

EUが存続しているのは経済的メリットが主要因である。言語も文化も違う各国がEUというグローバル経済圏の中で存続するには経済的メリットが必要だった。リーマンショックの後、ギリシャ問題に端を発したEU危機を、中央銀行のドラギ総裁がEUを守るためなら何でも行うと宣言し乗り切った。(債権から株式などリスク資産へ移行したグレートローテーションの始まり)

今年に入ってからの経済の減速、先行きの不透明感が、ナショナリズムを噴き上げさせたのだろう。イギリスが英語圏でありEUとは距離感があったこと、自分たちの伝統に対してのプライドが非常に高い。(イタリアにはダンテの神曲で語られるベアトリーチェへの愛を根底する物語があるのと同様に、イギリスにはアーサー王物語がある。)そこに対して外的な要因である移民問題、経済の減速が要因としてあったのだろう。

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愛の真柱

宮大工は1000年の木を伐採して神社仏閣を造るとき、1000年持たせる事を前提にしている。釘は一本も使わずに一つ一つの部品はサイズが違えど年を経るごとにしっかりと組み合わさってより頑丈になっていく。1000年の命をいただいて使わせてもらう気持ちで仕事をされるという。

昔の人は「もったいない」という気持ちがあった。私の母は贈り物をもらうと、その包装紙や紐をまた使えるように保管していた。ごはんを残したらお百姓さんがせっかく作ったのだからもったいないと叱られた。和裁をするときも気に入ってもらえるように、そして長く着てもらえるように精魂込めて縫っていた。

私の妻はケーキを作るのが仕事だが、先週某流通店に出店したところ、菓子屋が三店出ることになっていた。妻が提供するシュークリームは他店の三倍の値段だったのだが、食べた方々が美味しいからまた買いに来たわよ、とリピートしてくれたことを嬉しそうに話してくれた。何個でいくらみたいな叩き売りはしない。お客さんの喜ぶ顔、食べてくれて笑顔が拡がった家族の風景にエネルギーの交換を感じた。

私も嬉しくなった。

三つの話に通底する愛の真柱。

モノも人も良質で高いエネルギーで回るとき縁も動き出す。

「CHINA2049」から

CHINA2049」は、アメリカの中国専門家マイケル・ピルズベリー氏がアメリカの親中政策を失敗を含め分析した現在の中国研究においての必読書である。

過去100年に及ぶ屈辱に復讐すべく、中国共産党革命100周年に当たる2049年までに、世界の経済・軍事・政治のリーダーの地位をアメリカから奪取する。本質は復讐であることが示されている。

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ガイア理論から

ダーウィンの適者生存に対して、ガイア理論は地球がホメオスタシスの自己調節を行っているのは、多様な生命が閉鎖系である地球で自己調整し合っていることで保たれていることとしている。
ガイア理論に使われるデイジーモデルは、デイジーを光を反射する白いデイジーと吸収する黒いデイジーに分け、惑星の温度差によってどう変化するを示したモデルである。またそこに草食動物であるうさぎが入りデイジーを食べ過ぎるとどうなるか、もちろんデイジーが無くなりウサギも絶滅する。そしてそこにウサギを食べるキツネが入るとどうなるか、こうしてひとつの環境が生命によってどのように維持されていくかを説明する。
ガイア理論の提唱者ジェームズ・ラヴロックと「利己的な遺伝子」で有名なリチャード・ドーキンスとの論争で提示されたモデルだが、最終的にはドーキンスも地球が自己調整することを認めた。
環境が始めにあるのでは無く、多様な生物が地球環境を造り出している。先に書いたバクテリアが排出する窒素で地球の酸素と窒素の比率が一定に保っていることも例として挙げられ、日本では漁が獲れなくなった漁師たちが森を豊かにすることで海が豊かになり漁業を続けられたことも知られる。これは環境に合わせて適者生存を説くダーウィンの進化論モデルとは異なる。
生命体と無機物との関係においても、地球が暖まればプランクトンの活動が活発になり、これによって雲が増え地球を冷やす効果が生まれる。その逆は地球が冷えてくればプランクトンの活動も低下し雲の量が減る。このように生物と無機物が複合的に絡み合ってフィードバックするシステムが地球のホメオスタシスを維持している。
さて、上記のように生命体と無機物が関連し合って全体の自己調整が保たれているとき、その調整がバランスを崩したとき、何が働くか?
当然、人間も自然からの揺り戻しを受ける。(実際に気候変動で受けている)
還元主義、操作主義は意識を物質化することで資本主義との整合性を保ってきたと考えるが、非線形に満ちた生物の多様化世界が存在する地球という閉鎖系の世界で、大いなる調整が働き、人類全体の創発の力が要請されるのが、これからの時代になるだろう。
そして日本人の自然観がこれから更に見直されることになるだろう。
故糸川英夫博士が語るには、人間はこれからバクテリアや微生物など今まで無視してきた生命体とのコミュニケーションが大切になると説く。海中に毒を流せばプランクトンたちが、もう死にそうだ、やめてくれと悲鳴を上げるが、その声を聞くためのセンサー技術が大切になる。(「逆転の知恵」より)
更に言えば、IoT(Internet of Things)でのセンサー技術とビッグデータの解析は、このような今までに分からなかった人間と他生命体との間でのコミュニケーションを促進させるかもしれない。そしてセンサー技術は日本が最も進んでいる分野である。

イギリスのEU離脱問題と共和党トランプ躍進は貧困層の怒りである

イギリスのEU離脱をめぐる国民投票がほぼ互角となっている。都市部はEU残留派が多く地方では離脱派が多い。EUはドイツのイニシアチブで本質はマルクだが、この均一マーケットで自由が効かなくなって不満続出しているイギリス農村部などは、もう自分たちの農業を諦めるしかないというところまで追い込まれていたらしい。EU域内をグローバル経済のモデルとして見るとよく分かる。安い労働力が入ってきて自分たちの仕事が台無しになるという怒り。 今回の離脱派はEUグローバル経済への怒り派である。

同じく、アメリカ大統領選でトランプの支持は、ホワイトプア層=若い白人貧困層が多いという。ヒラリーに目新しさがないこともあるが、それ以上にホワイトプア層の怒りが彼をここまで押し上げた。 当初トランプは大統領選に出馬することが、彼の不動産会社の宣伝になることを意図していると見ていたが、ヒラリーの対抗馬にまでのし上がった。

エマニュエル・トッドの言葉で、正確ではないのだが、 行きすぎた民主主義からは、その反動が生まれ、独裁政権からは民主主義が生まれようとする、という言葉を思いだす。

実際イギリスがEU離脱したとすると、インターバンク(銀行間取引)のマーケットで値が付かず大混乱となるのは必至だろう。今でさえポンド下落に端を発した円高が株価を押し下げリスクオフとなっている。

政治にしても経済にしても、人間は自分たちの造ってきたものを、もはやコントロールできない状況となっている。そしてこの現象は更に加速する。

だから私たちは今年よりも来年のほうが厳しいと覚悟しなければならず、こういう時代を生き抜く上で自分にとってかけがえのないものを中心に生きないと体も心もボロボロになる。

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今年の関東は水不足になる

利根川のダムが35%の貯水率となり、10%の取水制限を実施。

しかし、今年はラニーニャ(エルニーニョの逆で日本は猛暑に)で水不足が必至。

かたやパリでは大雨でセーヌ川が氾濫し、ルーブル美術館の収蔵品を移動し始めた。

地球温暖化に伴う気候変動で、猛暑、洪水と100年に一度しかなかった異常気象が10年に一度、そして数年に一度というように頻度が狭くなってきているのが分かる。

昨夏、ハワイで観測された二酸化炭素濃度が始めて400ppmを越えたが、今年観測地の平均が400ppmを越えている。500ppmを越えると北極、アイスランドの氷が溶けると推測されている。

海も大気も微生物も変調をきたしている。すべての生命が調和して地球の大気を維持してきたが、これからの未来は人間次第。地球上に無駄な生命は何一つ無く、例えばバクテリアがメタンガスを生成することで大気の酸素濃度を調整してくれている。酸素が多すぎると地球上の生命は燃え尽きて壊滅してしまうのだ。

ガイアは傷んでいる。

 

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*インドでは毎年5−6月に摂氏50度を超えるようになった。