野田内閣の退陣と円安

野田退陣と同時に円安が進んだ。

自民党の安倍さんが日銀への追加緩和政策を強いると報道されたためである。

ドル円は、2年米国債の金利に連動していたが、このニュースで一気に上値を追う展開となった。

このデフレの時代に、それもアメリカで消費税の増税を発表する内閣だった。これほど人材が欠如した内閣も珍しい。

戦後二回目となる無制限の国債買い取りを行うという安倍さんのメッセージが発表されたことも円安に向かわせている。エルピーダメモリが倒産し、パナソニック、シャープの大赤字も円高に依るところが大きい。

75円台を割らない限りは、底値と見られている。金融マーケットの世界では、ジョージ・ソロスチャートがあり、円高を下値63円で予測されていたが、ほぼこの値を切ることは無いだろう。
ただし、90円や100円という値は、まだまだ遠い。
数年前100円を切ったことで大騒ぎになったが、やっと今で81円台。2015年まではアメリカの政策金利が据え置かれているため、大きな上昇は難しいかもしれないが、いつか110円台になれば、国内に工場が戻り地方のシャッター通りが是正される。

年末はドル決済が必要となるため、ドルが上がり、例年4−5月は円高の季節となるため、来春の値動きで今回の結果が出るだろうが、おそらく今年の2月で底を打ったと考えられる。

中国では賃金の高騰によって外資の引き上げが起こり、日本だけが増資していたが、今回の反日デモでトヨタのマレーシア移転を始め、引きが始まっている。反日デモは先進諸国が中国をリスクとして見ている。

レアアースの輸出規制も日本は太平洋側で巨大なレアアースの資源が見つかり産学協同で開発が開始された。約680万トンの埋蔵量は約200年に渡って日本にエネルギー供給できるとされている。中国ではレアアースが、今年の7月以降で40%下落し倒産する企業が続出しており、レアアースの二大企業が生産を中止し、価格はピーク時から7割下落した。内モンゴル自治区や江西省のレアアース鉱山が生産停止した。日本が米国、カナダ、インド、ベトナムに供給源を求めたこともある。2040年あたりをメドに人口増加が頭打ちになるため、中国の成長は限度を見せるだろう。習近平が総書記に就任したが、日本に対しての強攻策は激しさを増すだろう。太子党で江沢民がまだ残っている。胡錦濤・温家宝のラインはトウ小平ラインだったので、日本との関係はまだ良かった。江沢民が来日して早稲田で行った日本批判の講演に、背景も分からず聞き入る学生たちの姿が痛ましい。

中国は消費大国としての道を歩まざるを得ないが、アメリカよりも格差が激しい。

韓国は大統領選挙での対立候補が、反日キャンペーンを急に和らげている。これは、アジアの通貨危機以来締結されていた通貨スワップでの支援を白紙に戻したことが効果を上げているのだろう。
高麗大学でのアンケートでは、再度自国に生まれたいかというアンケートにYESで答えた学生が半分しかいない。

ヨーロッパは2回戦土と化したため、戦争がもたらす痛手を知っているため均衡が支えている。アジアは多様である。これからである。

地理的な線引きは20世紀に欧米が行ったものであり、尖閣もわざと後で問題が起こるように仕組まれている。先のBLOGにも書いたが、インドの東西にパキスタンが存在するのは、このような理由がある。アジア同士が戦えば、両国に武器を売ることができ、ゲオポリティックス上、漁夫の利を得るのが明らかとなる。
アジアがめざすべきは、この逆である。相互に生み出すことができる関係。
中国にも韓国にも個人で見ると、信頼に値する人たちが多くいる。個人的ネットワークが新しい時代を創る時代に入ったことに希望を持つべきであろう。
未来を見ておくこと。たとえ恐慌が来ようが、未来を見ておくこと。
アジア人同士は戦ってはならない。

中東紛争の整理 11/18

私の理解では、
中東の緊張が高まったのは、2006年か7年にイランが開発した長距離ミサイルが、イスラエルまでの距離をカバーし、マフムード・アフマディーネジャード大統領はイスラエルを国として認めていない。欧米の判断は、それが本当かどうか確認することから始まり、どうやら本当だということになった。(当時の佐藤優氏のラジオ解説より)

中東の火種は、欧米が作ったものである。
1915年のフサイン=マクマホン協定、1916年にイギリスとフランスの間で締結された「サイクスピコ協定(秘密条約)」と1917年のバルフォア宣言に遡る。フサイン=マクマホン協定、サイクスピコ協定は、アラブ人の居住地の独立支持を約束し、具体的な線引きをサイクスピコ条約で決めた。ここにロシアも絡むがひとまず置いておく。
それに対して、バルフォア宣言は、ヨーロッパ全体のユダヤ人を代表とするライオネル・ロスチャイルド伯爵(イギリス)に対して認めたもの。その後、ロシア革命でイギリスの結んだ協定が露呈することになり、このイギリスの三枚下外交が暴露されアラブ側の反抗を買う。細かな解釈はあるが、概ね間違いは無いはず。

インドの左右に何故パキスタンがあるのか?欧米がユーラシア大陸に地理上の火種を残すことで、将来的な利益確保を優位にすることは、よく知られている。

別の観点から書けば、ユダヤ人には、アシュケナジーとスファラディーの2種類がおり、古のユダヤ人はスファラディーでセム族のため皮膚も黄色で白人系ではなく、パレスチナでも共存していたらしい。1915年から1917年にかけて結ばれた協定で、ここに火種ができ、イスラエルが建国されたことで火事が起こった。

このアシュケナジー系ユダヤ人の話はルーツは、カザール帝国(ハザールとも言う)に遡ることができ、当時、キリスト教とイスラム教の双方から攻め込まれ改宗を求められ苦肉の末ユダヤ教を選択し、その後、帝国が解体し離散したのが、アシュケナジーのルーツであるとする。(アーサー・ケストラー「『ユダヤ人とは誰か―第13支族、カザール王国の謎』」より)これは有名な話なので、ご存じの方も多いだろう。

しかし、元はと言えば、ユダヤ教もイスラム教もキリスト教もルーツはアブラハムの宗教として同じである。

パレスチナとシリアの件は、リンクしている

昨日からパレスチナとシリアの情報を集める。

シリアの現状については、夏、TVを見ていると、反政府軍の兵士が、ちゃちな爆弾を見せて、その金額が日本円で10万ほどだと言っていた。現地で10万は大きな金額である。その金はどこから出たのだろうか?とても10万が払えるようには見えなかった。

日本のマスメディアは英米系の情報ソース傘下にあるので、現状を把握することは難しい。報道内容と現実が違っている可能性が大きいだろう。

中東の他国から見れば、シリアの件は、まったく違って見えているだろうし、中国、ロシアから見ても同じだろう。

中央アジアを舞台に起こっているアメリカとロシアの戦いで言うと、独裁国家と西側が定義している国家政権を転覆し資源を獲得するために、アメリカはNPO,NGOに金を流し、民主化の戦略でひっくり返すという話は有名である。英米系の情報ソースでは入ってこない。オバマは前期の就任早々、アフガニスタンへの増兵を決めている。

シリアの件とパレスチナの件は、全体でリンクしているだろう。実質的なアメリカの経済の落ち込みも関係している。オバマ再選と同時にNYダウが下がったのは、本質的にアメリカも落ちているを示している。そして大統領選でユダヤロビーが敗北したことが知られているが(田中宇氏のnewsより)、その危機感が今回のパレスチナ攻撃につながっているのだろう。オバマにしてみれば、イスラエルの暴挙に手を貸すのは最後の手段にはなれど、シリア非難はアメリカの国益に通じる。
明らかに、事態は、危険水域に入っている。

アメリカは財政の崖問題が年末までに出ること、アメリカとイスラエルの関係。イギリスと米国の情報連携。今、シリアを叩けば隣のイラクと合わせてイランを攻撃できる戦略で動いてる可能性がある。

石油資源の獲得、中東でのイスラエルの状況を、一気に変えるように動いているように見える。そのためには、情報戦でマスメディアでも何でも利用しまくるというやり方だろう。

物事はコインの裏から見るか表から見るかで、まったく違ってみえるはず。

チュニジアから始まった流れの中で、エジプトの場合、穀物が40%上がり生活できなくなった若い層が中心だった。QEの追加緩和政策から始まった副作用のスタグフレーションである。アメリカでも20代、30代の失業率が高い。日本も同じで20代の非正規雇用は5割ほど。
非正規雇用の場合、平均賃金が安くなることもさることながら、仕事が空いた期間を埋めることができなくなることが一番の問題である。たとえ少ない貯蓄があっても仕事の空き期間で無くなってしまう。

シリアの経済状況はどうなっているのだろう。そこを突かれた可能性もあるだろう。

何も変わらなかったアメリカに愛想をつかしたアメリカ人が多いという。今回の大統領選は、白けていたというが、さもありなん。民主主義とは一体何なのだろう。そしてアメリカ型民主主義とは。小室直樹著「悪の民主主義」を読むと、アメリカの民主主義のルーツが、ゴールドラッシュ時期に起こった事件をルーツとすることが紹介されていたが、これはまた今後書くことにしよう。今、世界を席巻しているのは、アメリカ型暴走民主主義であり、アメリカ国内で言うと、その逆がリバータリアン(攻撃を受けたら戦うが、他国への干渉はしない。イメージではクリント・イーストウッドが近い)になる。

民主主義の逆は、神権政治である。王は天の意を受け民のために政治を行う。古代の巨大ピラミッド時代のエジプトや高句麗の初期・好太王の時代などが該当する。

このことはまた書くことにしよう。

頭と体は分離できない

夜、妻と公園を散歩する。歩きながら話すと話がはずむ。

事務所に高さ110cmの仕事用テーブルを昔設置したのだが、長らく使っていなかった。明日使ってみよう。
このテーブルは昔、埼玉のキヤノン販売が立って会議を行うと非常に効率が上がったというので真似てみた。

頭と体は本来分離できない。体がなまると気持ちもダレるし頭が働かないのは当然のこと、筋肉が衰えると外部からの衝撃に弱くなる。

12月にインドに行くので妻とインドと日本の関係を話す。
直感だが螺旋が関係している。
縄文土器は渦が巻いている。
文化のルーツともいえるインドと東のはての日本が通底している。

タイラー・コーエンの「大停滞」、「インセンティブ」、「創造的破壊」、「フレーミング」

土日でタイラー・コーエンの「大停滞」、「インセンティブ」、「創造的破壊」、「フレーミング」に目を通す。
ゲーム理論について基礎を勉強。

「大停滞」は、1980年代移行で賃金は上がっていないし、インターネット以外の目新しい技術革新は無いという前提で、そのことを実証的に数値を上げて書いている。政府が税金として徴収できる「刈り取れる果実」が無くなってきている。
ネットは構造的な変容に関係しているので、参加したもの参加していないものの差が激しくなるという今まで語られてきた意見も。このネットの技術革新が、恩恵をもたらす反面、大きな収入をもたらさないことも指摘。この傾向は、「フリー」のクリス・アンダーソンまで行き、企業にとって収益の上げ方が変わる。ネットの登場で家電など価格競争にさらされるのは当然で、商品のライフサイクルも短くなり売れる商品と売れない商品の二極化が進み、社会全体にデフレ圧力が高まるのは必然であり、大量生産大量消費型のマーケットからユーザーオリエンテッドなマーケットに構造変容するのは仕方ないこと。
最後は、イノベーションをもたらす科学者の地位向上を図れ、というところで結ばれている。レオナルド・ダヴィンチは、芸術家として有名だが科学者としての側面が軽んじられているとも。
昔、ゼロサムという言葉が流行ったが、これは市場経済がゼロサム成長であるとは言い切れないので、今は語られない。ゼロサムがパイの食い合いを重商主義とセットで語られていることが多いということを若田部さんの著作でキーワードとして語れていることで学ぶ。

「インセンティブ」実に豊富な例が紹介されている。以下、目次:「内なるエコノミスト」の声がもたらすインセンティブ、実際のお金、ビジネス文化、芸術作品と自己愛、自分に有利になるようなシグナリングとその心理のケース紹介、自己欺瞞の欠点と美徳を支える点、とにかく美味しく食べる極めつけの極意で自分に有利な方向に変える例、七つの大罪(傲慢、強欲、放蕩のちの色欲、嫉妬、暴食、憤怒、怠惰、クリスマスプレゼントは世界を救うだろうか=他人を助けるための助言)、内なるエコノミストとわれらの文明の未来。インセンティブの心理的要素を豊富な例で紹介。)

「創造的破壊」
シュンペーターのキーワードを、コーエンが現代で文化を中心に検証。グローバリズムが逆に文化の多様性を生み出しているという説を貿易利益モデルから紹介。「文化の同一化と差異化は同時に起こることが多い。」「多用性とは、集団を互いに孤立させる機能ではなく、集団同士を互いに結びつける関係である。(クロード・レヴィストロース)」「異文化間交易は、それぞれの社会を改変し崩壊させるが、結局はイノベーションを支え、人間の創造力を持続させることになる」。またエートスの脆弱性と諸問題として異文化交易を検証。ミネルヴァモデルとして交易がエートスを壊滅させるより先にエートスの創造的成果を流通させること。多様性のパラドックスつまり多様性という価値観の受容を拒む社会があったほうが世界の多様性が進むというGは苦節の紹介。アメリカの文化帝国主義について。最小公分母効果は、異文化交易の結果生まれる多様性として、つまり万人に向けた製品は逆に衆愚化するため、文化はおのずとこの分母を守ろうとする。国民文化は重要なのか、など。
日本への序文が付いている。震災後、日本人の創造力がきっと日本を立ち直らせるという応援メッセージ。確かに日本の持つ異文化を受容して創造する力は非常に高いことが知られているし、日本人の変わり方そのものは変わらないいうこの強さを失ったとき、日本は本当にヤバイとなる。

ゲーム理論については、経済でも政治でも参考になる。経済ではインセンティブがゲーム理論に関係するのだろう。
ゲーム理論入門という下記の紹介が参考になった。
http://ha1.seikyou.ne.jp/home/yus/ecolab/game.html
非協力ゲーム理論の無限回数型については、国際政治での適用が語られるだろう。尖閣をめぐる対立は、ゲーム理論的に言えば、中国のためにも日本のためにもならなかったはず。日本も中国側を読み誤まり損をした。損を得にしているとすれば日本の企業が、この対立が続かないことを読み、無償で車を修理したりしていること。この判断は先を読んでいる。
韓国については、ハンの思想を知る必要があるだろう。韓国は自殺率が非常に高く、高麗大学のアンケートで再び生まれるとしたら韓国に生まれたいか?という質問の答えが、なんと5割しかなかったことは知っておくべきだろう。ゲーム理論で複雑化したときの集合的考え方は専門領域に入るので、今後。

あと行きつけのスパに行ってスチームサウナに入り、DVDを4本見て週末はおしまい。ショーシャンクの空の下で、を再度観る。脚本が優れている。脱出テーマは、いつ観ても引き込まれる。

人間と自然のアンバランス

たとえばコンビニで弁当を食べるとする。プラスチックに入った米は半年かけて収穫され幕の内弁当に入ったひじきはビニールの入れ物に収められ、弁当は製造地から店までトラックがガソリンを使って搬送し、コンビニでは照明の当たる陳列棚で電気を使って冷やされ、それが500円で売られる。買うときはPOSが作動し、レシートの紙が自動印刷される。
さて、ここまでにどれだけのエネルギーと資源がが消費されたのだろう?米一膳に使われる水は湯船2杯半の水である。
市場経済とは収奪のシステムではないかと考え出す。自然からの収奪を前提としているのではないか。自然がもっている豊かな多様性が経済的価値で考えられたことは無いらしいが、「生物学的文明」の本川達夫さんによると、サンゴ礁を例にすると、10年前のデータらしいが漁業としては100億円、レクリエーションとしては2400億円、防波堤の役割としては80億から800億の価値を算出しているらしい。
明らかに都市と人間の文明とやらが、アンバランスなのが分かる。
かといって雑木林の落ち木を拾って釜で米を炊きだすのは難しい。
近代が貨幣と産業革命により始まり都市への人口集中が始まったとするならば、そこから起こったアンバランスは地球を食い尽くすまで終わらないはずである。
先進諸国の人間が象4頭分のエネルギーを消費しているという話があるが、それも分かる。
このアンバランスが先日のアメリカでの巨大ハリケーンを生じさせ、1兆円もの被害を起こした。あのウォール街も休みになったほどだった。壊している自然からのしっぺ返しを受けているわけだ。今年の夏は122年ぶりの猛暑だったし。
私たちが見えていないだけで、実は人間は地球の上では氷山の一角でしかないのに、えらそうな顔で生きている。
地球全体から見れば、そして生物の多様性から見れば、人間の文明生活は脅威となって、もういいかげん人間よ、やめてくれ、と言っているような気がしてたまらない。
エントロピーは増大し続けるだけ。ネゲントロピーは人間の精神の裡にある。

オバマ再選、スタグフレーションについて

本当は日本にとってはロムニー勝利のほうが良かった。ドル高政策で円安方向に振れただろうから。年末QE3が発動されるが、この政策はドル安を前提とするため、円の機軸ペアのドル円は大きく上がりようが無い。アメリカの政策金利が2015年に上げることが予定されているそのときまで、ドル円は大きく上げることは難しい。
財政の壁問題が再選後すぐに問題化され、ダウは300ドルを越す下げ。ユーロドルはいくつかの要人発言で下げ、ストレートドルが上がる。
リスクオフの様相。
ユーロがもつ矛盾の最大点は、均一ではない各国家の財政、文化、産業が異なることを承知の上で成り立っているから、各国地域間で有力な産業へ人を集中させることなど無理なので、ギリシャ、スペイン問題でこれからも揺れることになる。
ユーロ合衆国でもできない限り、この問題は解決しないだろう。欧州共同債は、ユーロの財政不安を解決するためのものだったが、次々と出てくる各国の財政問題をすべて飲み込んで解決するにはまだ遠い。
アメリカもユーロも、そしてBRICsも、追加金融緩和策のもとで、かろうじて維持できている。QE3の次は、QE4とまで取りざたされている。
元はといえば、リーマンショックに始まる。そしてこれはサブプライムだけではなくデリバティブの問題だった。CDO,CDSにしてもアメリカで発明された金融商品だが、同じパイの食い合いで利益が少なくなってきたアメリカの金融資本の勢力が、非常に複雑な数学的操作でもって、小さな実質的なパイを、巨大なパイに見せかけるデリバティブの魔術で強欲なまでに利益を膨らませ、その結果、破裂したわけだ。
世界はまだこの後遺症から回復できていない。
追加緩和策のリフレ政策が物価を押し上げるが、失業率が改善されないと、スタグフレーションにはまるため、本来は、実業による復興がともなう必要がある。
先日友人と話していて20代の若者の能力格差の話になった。優秀な人は優秀なのだが、学習と経験の機会を十分に得ることができなかった若い人との格差が拡がっている。
スタグフレーションはこの格差をさらに拡げてしまうことになる。企業は効率を求めるため、難しい。どこの企業でも金の卵を欲しがるからだ。

時間と記憶 ふと気がついたこと

ふと気がついたこと。

関係を築くには、壊す時間の5倍以上の時間がかかる。

洞窟に壁画を描き始めたときから人類には知性を物質化する能力が顕在化したが、同時に記憶を定着させることにもつながった。恨みは記憶と結びついている。恨みを消すには喜びや幸せだと感じる量を5倍以上に増やすことで忘却させることができるだろう。

時代の中で情報が密になってくると、ちょっとしたきっかけで情報が物質化して顕在化してくる。棚上げされていた尖閣の問題も然り。液体の中で濃度がある密度を越えて結晶化してくる化学的反応に近い。平和は結晶化せず流動性と運動の中で対象化されること無く交流する。

世界各国で政治が機能しなくなってきているので、地域紛争がますます増えるだろう。マクロでは問題の解決が先送りされ、ミクロの張り巡らされたネットワークから立ち上がってくるもの、そちらに重心が移ってきている。

希望はどこにあるんだろうか

今週は、 T さんと会食。宇宙エレベーターの話を聞く。地球の軌道上に基地を作り、地球とその基地をエレベーターで結び、地球の回転に合わせるという壮大な計画で、アーサー・C・クラークの発案らしい。私もこの話は知っていて、2050年頃にNASAが完成させる予定で進められていると話し盛り上がる。赤道上に構築するらしい。
私はこの話を知ったのは、太陽光発電がこのシステムで成立すると、数万倍もの電力を作ることができるということからだった。核廃棄物の問題も地球の外に捨てさせてもらって解決するだろう。今は宇宙語膨張してる段階なので、この廃棄物の問題も大丈夫かもしれないが、何十億年もたって宇宙が収縮する段階に入った時、戻ってくる可能性もあるかもしれない。
いずれにしてもこういうぶっ飛んだ話は、面白い。
そのあとは、江戸の話で盛り上がる。
江戸時代の性がいかに豊かだったかというところで、性の話は明るくおおらかに語るにこしたことはない。現代文明のダークなところは、ほとんどが性の歪曲に起因しているだろうから、閉じれば閉じるほど、塞げば塞ぐほど、いびつさが出てくる。難しいところだ。

土日は読書。若田部昌澄さんの「日銀デフレ」「本当の経済の話をしよう」を読了。リフレ派の論客として有名な若田部さんの著作。
日銀デフレは、あの官僚制度どっぷりの体質とリフレ派から見たら逆ばかり施策する日銀の歴史を読む。日銀にとってインフレが恐怖になっていること。今の日銀法が1997年か8年に棚からぼた餅で改正となり、日銀の独立性が保証された経緯。旧法は昭和17年か8年に制定された。
デフレ時代に逆をやるもんだからたまったもんじゃない。これはクルーグマンあたりも日銀批判は行っていて、90年代後半に速水総裁が、バブル後の金融引き締めという逆の施策を打ったため、日本のデフレ脱却がほぼ無理になったことは指摘している。
本当の経済の話をしようは、インセンティブ、トレード、含め4つのキーワードで経済を説明できるとても分かりやすい良書。インセンティブは誘因と訳され、内的な要因であるモチベーションとは区別されている。インセンティブを広義で捉えたほうがいいだろう。従ってどんな選択が得になるかシミュレーションするゲーム理論も射程に入る。笑ったのは、2歳の弟のトイレ付き添いでインセンティブがもらえる5歳の姉が、弟を頻繁にトイレに行くようにするため、水を飲ませるという下り。まあ、こういうのもある。
同じくインセンティブについて書かれたタイラー・コーエンの著作を予約。
心理学と経済が融合したミクロ経済についての良書で25年かけて書かれた著作、八田達也さんの「ミクロ経済」も予約。

マクロで明るい材料って無いんですよね。だから鬱的な時代になっている。
そんな状況の中で、人と人の関係、そこから生まれる創造的エネルギーについては、未来がある。というところでミクロ経済のお勉強はこれから。

先週の金曜日は、アメリカの雇用統計の発表があり、良い数字だったが、本当だろうか?元GEのジャック・ウェルチも疑念をコメントしていたが、6日に大統領選挙なので、悪い数字が出ると現政権にとってマイナス材料となるため、裏で何か作為があっても不思議はない。CNNでは、コーネル大学を出てもスーパーの裏方仕事しかない学生が、いかにアメリカでも20代で仕事が無いかを訴えていた。これは日本も中国も同じ。日本では非正規雇用が20代で5割まで達しているし。
今春卒業してベンチャー系の会社に就職した元大学院生の知り合いも、先日会ったところ、昔の元気さは無くなっていた。企業が効率化を求める結果、20代の人たちを機械のように酷使する傾向は益々強くなっているのだろう。育てる余裕が無くなっているようだ。育てるためには、失敗を許容し、フィードバックさせ、精神的にも成長できるよう見守る必要があるが、統計上でも20代の労働時間が増え続けており、いずれロスジェネの逆襲が起こる可能性もある。つまりスピンアウトして、俺たちで会社作っちゃうもんねえ、という当たり前の傾向が、いずれ起こることの方が望ましい。
今の家電業界では既にこのスピンアウトで独立していく若い人たちが出てきているようだ。
うん、頑張れ、ロスジェネ世代!