フィードインタリフが年内のスタート予定となったが、太陽光発電を始めとする利用再生エネルギーの世界的な状況と日本の現状を深く知るため、以前から気にしていた飯田哲也さんのビデオインタビューを見た。
www.videonews.comでのインタビュー。神保哲生さん、宮台真司さんがゲストを迎え、月525円で有料配信がされ、広告主に依存しないため、偏向がなく見ごたえがある内容となっている。525円/月は本当に安い。
少し脇にそれるが、このサイトを知ったのは、宮台真司さんの「14歳からの社会学」を読んだことに始まる。文章は簡単だけれど、内容が深い。
私は、始め、複雑性と自己組織化理論を念頭に置きながら読んでいた。ベースに熱力学の第二法則で。社会の複雑性が増大する=エントロピーが増大する、局所で生じるゆらぎから生まれる秩序=自己組織化を本文にある「内在性の光」と始めは理解。最後にイギリスの小説家J・G・バラードが紹介されていたので、エントロピーをモチーフに書き続けているバラードが登場するのは納得したのだが、いまいち、自己組織化では捉えきれないものを感じていた。
なので、続けて「援交から天皇へ」、「限界の思考」、「日本の難点」を読む。
要するに私の勉強不足で、第二世代の自己組織化までは、理解していたが、第三世代システムのオートポイエーシスが抜けていた。
昔、イリヤ・プリゴジーヌから受けた衝撃は心地よく、複雑系(この言葉の使い方も問題だと思うが)のその後については、情報ネットワーク系のスモールワールド(たとえば、就職が決まるときは、ふと気になって人に言っておいた遠い関係で決まる確率が8割にのぼるのは何故か)あたりに興味をもって探求していた以外は、各分野での専門が始まったとして止まっていた。
併せて、河本英夫氏の「オートポイエーシス 第三世代システム」、「オートポイエーシスの拡張」、そしてニコラス・ルーマンの「自己言及について」を読み、マトゥラーナとヴァレラの「オートポイエーシス」を今読んでいる。この2週間ほどの読書遍歴だった。カップリングと相即、つまりオートポイエーシスが認知を窓口として、関係性のネットワークがどう展開されるのかに次の興味がいっている。
宮台さんについては、今の10代を始めとする若い世代に対しての愛を感じた。世の中に対する危機感(世界の中での日本)を持って一歩踏み出している。
さて、前置きが長くなったが、www.videonews.comでのインタビューに戻る。
飯田哲也さんのインタビュー。
経済産業省と環境省のせめぎあい、経団連で何故進まないか、など電力の自由化と代替エネルギーの政策について、行政と官僚制の制度疲労、電力会社の中央集権的利権を構図として紹介されている。
京都議定書から始まったCO2削減数値目標が現在の政権の中で、どう変遷しているか、政府の場当たり的な政策の無さが紹介されている。
オバマ政権でのグリーンニューディール政策がワックス・マーキー法とともに一気に進んでいる現実。来るべきスマートグリッド・システム(双方向での電力供給分配システム)の紹介、などなど。
詳しくは、http://www.videonews.comをご覧いただきたい。
いずれにせよ、日本と違い、中央集権に対しての分散システムが機能しようとしている。日本と逆だ。オバマ政権はこの素案を1ヶ月半でまとめ、政策に移そうとしている。
各省庁の既得権益を守るせめぎあいを知らなかっただけに、日本は何をやっているんだ、という気になる。
太陽熱発電という方式もここで始めて知る。パラボラアンテナのような集光システムを使って蒸気タービンを回し、発電するシステムで、コストが非常に安いこと、砂漠に設置することも実用化されることを知る。
先日まで、ゴビ砂漠に太陽光発電パネルを設置することで日本は生き延びることができるのでは、と思っていたが(東京工業大学の黒川浩助先生などの発案で連携システムを提案されている)、別のシステムがあることを知った。蓄電池の課題はあるのかもしれない。蓄電池を使わない方法として、私見では、超伝導ケーブルを使う方式があると思っていた。超伝導ケーブルは、直流で流すと電力損失がほぼゼロなのである。ケーブル自体が熱を持つため、20kmを単位として冷却する必要がある。ゴビ砂漠から日本海を通じて、このケーブルで電力を引くことができるが、中国は日本以上に電力が必要で砂漠の半分を占めるモンゴルとの関係もある。ゴビ砂漠はサハラと違い、砂利もあれば、井戸も出る。現地で仕事を創るシステム(共存共栄のかたち)で、可能性があるのだが、砂漠では、太陽熱発電のほうが向いているという意見だった。オバマ政権では、2030年までに超伝導ケーブルを全米に施設するプランがある。アメリカ寄り一辺倒の自民党には、中国、モンゴルとの新しい外交を展開できる可能性は低いと推測する。
ドルの崩壊と商品の高騰が、金融マーケットで危惧されて久しい。そしてインフレーション。アメリカを始めとして、ヨーロッパ、日本でも国債を刷り続けている。通貨不安から長期金利は上がり、原油などの商品は高値で止まっている。
外国為替で、ユーロドルは上値1.43をつけた後、下げに転じているが、遅くとも今年の12月末には再度、上げに転じるだろう。原油と連動している豪ドル/米ドルは高止まりしている。1995年に付けた安値79.50を下回るエリオット波動の最終段階が来年から始まる可能性もある。
現在、オイルは、1バレルあたり約70ドルを切ったあたり。
いずれ通貨バスケット制度でSDRが発行される可能性が高いが(アメリカが批准した段階で発行される賛成率に達している)、日本は資源が無いため、現在、既に存亡の危機にある。
エネルギー政策は政治が絡んでいる。
中央集権的行政と既得権益を守る官僚主義を刷新しない限り、日本の未来は無い。若い世代に全部ツケがいってしまう。
今、ビジネスも政治もトータルに考えないと、先が見えない状況だ。
崩壊するものは崩壊し、生まれるものは生まれるが、崩壊の前に芽が出ていない限り、次が無い。
飯田哲也さんは、共著で「日本版グリーン革命で経済・雇用を立て直す」を出版されている。
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