情報処理と進化

世代が進めば進むほど、より複雑になり多様になる組み合わせを活かして、情報処理が秀でるようになる。

生命体は情報処理を行う事でエントロピーを減少させている。より複雑な情報処理ができるということはより優秀な世代となって進化し続けているということである。

新しい付加価値は、進化と新しいマーケットとともに創り出される。

良い買い物をすると変わるもの〜意識と無意識〜

モニターが調子悪くて新しく買い換えたのだが、EIZOとDELLに事前購入電話をした。

EIZOは数度問い合わせしたのだが、驚くことに二度目、同じ担当が出て、先日お問い合わせをされた方ですね、と。凄い。丁寧でツボを抑えた答えだった。

DELLは女性担当から電話をもらったのだが、訊いてもホームページに書かれていなければそうですよね、とつれない返事。疲れてらっしゃるようなので、自分で調べた方が早いと判断して電話を切り上げた。

もちろんEIZOを買ったのだが、DELLの女性担当はやつれていて可哀想になってしまった。

さて、EIZOのモニターが到着してセットしてみると、この安心感。Appleの27インチモニター不具合で苦労していたのが、嘘のように快適だ。買うのに悩んだ分だけ嬉しさも倍増。

それから更に良いことばかり身の回りで起こる気がしてくる。

価格は高かったが良い買い物をするとハピネス度が確実に上がる。

ハピネス度を上げると無意識にじわーっと浸透してくるようで、晴れた日には木々が風にそよいで美しいと感じるし、近所との挨拶も明るく感じる。意識は氷山の一角で無意識は10〜20倍深いのだろう。無意識をパソコンのOSだと考えると、その上に乗っかっているアプリケーションと計算結果が意識とも言えるのだろう。体はパソコンのハードである。コーチングでのアファメーション(ゴールに到達するための自己評価を上げる断言)や真言密教のマントラも同じ考え方で意識から無意識へ浸透させる方法になる。

更に小さいけれど嬉しいことと楽しいことを寝る前に想い出して寝ると、これまた朝がすっきり。最近凝っているアーシングをすると更に効果高し。

トランプをアメリカの経営者として見てみると

戦後アメリカが世界のGDPに占めた割合は5割近く。しかし現在では2割強。1980年代は日本の絶頂期に対してアメリカは衰退期。その衰退期を90年代からITと金融をセットにした世界的な金融マーケットで拡大させ、2008年にリーマンショック。ドルをジャブジャブ刷ったQE1から3までの緩和政策が利益をもたらしたのは、BRICs特に中国だった。アメリカ国内は疲弊しつづけ、東部の有名大学を出てもコンビニで働く姿が紹介されたり、製造業は衰退し続けた。

こういうアメリカを経営者として建て直ししたい、世界の警察はやめて、国内の建て直しをしたい、ここから出てくるのは、対中国貿易での不均衡、安く働く不法移民に仕事を奪われないように、etc。

分かりやすい。もちろんのことながらブレーンがいるだろう。

当選後、アメリカの債券市場ではトランプ次期政権が保護主義的な貿易政策をとり、財政支出も拡大させ、インフレが加速すると見られて、全ての年限の国債利回りが急上昇している。

これにともなってドル円もド101円台前半をつけた8日の午後から、ドル高となり106円台に戻している。Brexitと同じような動きだ。

アメリカの長期金利指標となる10年債利回りは、2.13%と今年1月7日以来の高い水準。

ドル高による高金利政策でアメリカに投資を呼び込み、公共投資を行い、規制緩和を実行する基本戦略。

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サルバドール・ダリ展 国立新美術館 〜友人に誘われて〜

マルセル・デュシャンがジョン・ケージに言った言葉「ダリという獅子の裏に持っている哀しみを見に行ってきなさい」。これは美術評論家の故東野芳明氏が「マルセル・デュシャン」の中で紹介した逸話である。

随分昔に読んだ本なので、少し違いがあるかもしれないが内容は合っているはず。

ダリの裡に存在する葛藤の本質を見事に言い表している。獅子とはダリ自身のことである。ダリは中期の作品活動の中でシュールレアリズム運動に身を置き、自身の無意識下に存在する多くのシンボルを作品に登場させた。グニャリと柔らかく曲がった懐中時計、パラノイアの象徴としての蟻、そして希望としての空。自我のもがき方に強い緊張が走りオブジェとして構成されている。そしてシュールレアリズム運動がフロイトの影響を強く受けている。

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「歳を取る」を「年輪力が上がる」と変えてみる

世の中では、歳を取ることにネガティブな意味づけをしているようだ。

これを変えてみよう。

つまり「歳を取る」を「年輪力が上がる」と変えてみる。

年輪力が上がると。

嵐が来ても倒れない。

大きな枝を伸ばして鳥や虫と共生し、土を豊かにしている。

冬はじっと力を溜めて春に向けて準備する。

新緑の春は空間いっぱいに緑の葉が拡がる。

但し、肉体的に筋トレは必要である。年齢に関係なく筋肉が付く。そして筋肉が減少するとはね返す力が弱くなる。

女性の場合は、どんな言葉になるのだろうか。

関連投稿:平均寿命と意識のズレ

アーシングの面白さ

公園の芝生に素足で立ってみると気持ちがいいのは何故か?
砂浜を素足で歩くと気持ちが良いのは何故か?
そんな答えがアーシングにあった。代表的なサイトはこちら

電気機具に取り囲まれて生活していると人間の身体にはバシバシと放電するくらいの電気が溜まる。地球の表面は自由電子を放出しているらしく、電気的にも調和することで身体を整えるというのがアーシング。
アーシングは身体の炎症も緩和させるという。

早速、近所の公園を素足で歩いてみたが、とても気持ちいい。

公園に行かなくてもコンセントのアースでもOK。アーシングマットも売り出されていた。

樹木に抱きつくのもいいらしい。これも早速やってみたところ、樹木には性格がありそうな気分になってくる。力強く空に伸びる大きな樹に抱きつくと、その圧倒的な力強さからエネルギーをもらっているようだった。夜に限る。

よく眠れる。

人間は自然のすべてを理解している訳ではないので、意識で捉えるより、身体で捉えるほうが正解、そんな行動を採り入れてみるのも悪くない。

世界で進む二極化

時代と状況は、煮詰まると二極化が進む。
政治の世界でも経済の世界でも。

日本では余り報じられていないがトランプ旋風に訳がある。
グローバリズムに嫌気が差したアメリカ国民が、アメリカ・ファーストに賛同している。
ヒラリーがグローバリズムの延長線上に存在しているのに対して、トランプがTraditional and Conservative。
それぞれの勢力を反映している。

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​ Who Gets What​ 副題:マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学 アルビン・ロス著

腎臓の生体移植から始まり学校と応募生徒のマッチングなど、マーケットデザインの設計から失敗事例含めて実例とともに紹介し、人のためになるマーケットデザインを設計しようとする学者の志が伝わってくる。

腎臓の生体移植は適合が難しくスピーディな外科手術と移植が必要とされる。そのシステムをどう作ったか、また学校の応募は生徒が必ずしも入学してくるとは限らず学校側との間でいかにして定員割れを防ぎ生徒は志望校に入学させるかの受け入れ保留のシステムデザインを紹介している。
デザイン例としては病院と研修医とのマッチングも。
クリアリングハウスという中継センターでのアルゴリズム設計を紹介している。
この本ではどのような要素が入ると失敗するか?が紹介されている。
例えば贈与と交換において金銭が派生したときの反発、不快感を尊重することなど、安定的なマッチングと厚みのあるマーケットを創出するための実例が示唆に富む。
先に紹介した「シェア」もコミュニティが存立するための何か、それは人の役に立つことが喜びであるとか、民泊で部屋を貸したら新しい出会いがあって楽しいなど文化的価値が存在する。単純にくっつけたらそれでいいという話ではない。
アルビン・ロス博士は、2012年 安定配分理論と市場設計の実践でノーベル経済学賞を受賞。

昇降デスクSwiftを使ってみて

オカムラの昇降デスクSwiftを導入した。

同じ姿勢を続けることでむくみや腰痛の原因になることが知られているが、私が導入した理由は、立ったまま仕事をするとはかどるということだった。昔、埼玉の会社が110cmのテーブルを使い打ち合わせをすると会議が進むという話を読んだ。それ以来、テーブル板を買ってきて110cmの高さにしたり、いろんな試みをした。

Swiftは65cmから125cmまでの高さに調整できる。立って仕事をすると大腿筋を使っているので脳が刺激されて程よい緊張感が生まれる。これがはかどる理由になっているようだ。

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「シェア」 レイチェル・ボッツマン、ルー・ロジャース著

シェアリングエコノミーが急拡大している背景がよく理解できる。ミレニアム世代という1980年以降の生まれで21世紀に成人した人たちが、どんな価値観を持っているかがよく理解できる。

ネットが当たり前の世代なので、つながりが密で
「コラボ消費は販売量だけを基準にした生産中心の経済指標から、現在と未来の人々の幸せを反映した多面的な価値の指標への移行と言うより大きな動きの表れでもある。」

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「ジョコビッチの生まれ変わる食事」

ノバク・ジョコビッチさんは、セルビア生まれの世界ナンバーワンのプロテニスプレーヤーである。

グルテンフリーを紹介した有名人として知られている。

グルテンとは、小麦、大麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種で、グルテンアレルギーがあると小腸の粘膜を覆っている細胞は、規則正しく結びついて並んでいるところに穴が開く。この弊害は中から毒素が漏れ出し脳に到達しキヌレニンという神経毒性物質を生み出す。

ピザ屋さんが親の職業だったため小麦を摂取するのが当たり前だったジョコビッチさんは、3位から1位になれない大きな壁の答えを或る博士からの助言で越えることができた。その博士は、ジョコビッチさんが負けた試合をTVで観て、即座にその原因が小麦にあると見抜き、アドバイスを与えた。

そこからの快進撃は、本を読んでもらうとしよう。「ジョコビッチの生まれ変わる食事」

彼の素晴らしいところは、東北大震災の後、チャリティー試合を行い全額寄付してくださったこと、そして、グルテンフリーを紹介する本を使命感で書いたことである。同じ食習慣を真似するプロテニスプレイヤーが出てきても、彼にとってはより重要だったことが窺い知れる。

セルビアでの生い立ち、戦争体験、そういう日本からは想像を絶する状況に対して現在でも取り組み続けているジョコビッチさんは偉い!

ちなみにグルテンが市販されているパンのフワフワにも使われており、殆どの人はアレルギーである無しに関わらずグルテンの影響を受けている。

私は3年半小麦を食べていない。うどんなどの小麦を使う製品も同じく食べていないので、小麦をやめた結果を正確に思い出すことは難しいが、頭と身体にキレが生まれたことは覚えている。

これは余談だが、本に紹介されていたように、朝のコーヒーに15CCのココナッツオイルを入れて飲むことも始めた。頭が冴える。

イギリスのEU離脱は必然だった

EUが存続しているのは経済的メリットが主要因である。言語も文化も違う各国がEUというグローバル経済圏の中で存続するには経済的メリットが必要だった。リーマンショックの後、ギリシャ問題に端を発したEU危機を、中央銀行のドラギ総裁がEUを守るためなら何でも行うと宣言し乗り切った。(債権から株式などリスク資産へ移行したグレートローテーションの始まり)

今年に入ってからの経済の減速、先行きの不透明感が、ナショナリズムを噴き上げさせたのだろう。イギリスが英語圏でありEUとは距離感があったこと、自分たちの伝統に対してのプライドが非常に高い。(イタリアにはダンテの神曲で語られるベアトリーチェへの愛を根底する物語があるのと同様に、イギリスにはアーサー王物語がある。)そこに対して外的な要因である移民問題、経済の減速が要因としてあったのだろう。

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愛の真柱

宮大工は1000年の木を伐採して神社仏閣を造るとき、1000年持たせる事を前提にしている。釘は一本も使わずに一つ一つの部品はサイズが違えど年を経るごとにしっかりと組み合わさってより頑丈になっていく。1000年の命をいただいて使わせてもらう気持ちで仕事をされるという。

昔の人は「もったいない」という気持ちがあった。私の母は贈り物をもらうと、その包装紙や紐をまた使えるように保管していた。ごはんを残したらお百姓さんがせっかく作ったのだからもったいないと叱られた。和裁をするときも気に入ってもらえるように、そして長く着てもらえるように精魂込めて縫っていた。

私の妻はケーキを作るのが仕事だが、先週某流通店に出店したところ、菓子屋が三店出ることになっていた。妻が提供するシュークリームは他店の三倍の値段だったのだが、食べた方々が美味しいからまた買いに来たわよ、とリピートしてくれたことを嬉しそうに話してくれた。何個でいくらみたいな叩き売りはしない。お客さんの喜ぶ顔、食べてくれて笑顔が拡がった家族の風景にエネルギーの交換を感じた。

私も嬉しくなった。

三つの話に通底する愛の真柱。

モノも人も良質で高いエネルギーで回るとき縁も動き出す。

「CHINA2049」から

CHINA2049」は、アメリカの中国専門家マイケル・ピルズベリー氏がアメリカの親中政策を失敗を含め分析した現在の中国研究においての必読書である。

過去100年に及ぶ屈辱に復讐すべく、中国共産党革命100周年に当たる2049年までに、世界の経済・軍事・政治のリーダーの地位をアメリカから奪取する。本質は復讐であることが示されている。

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ガイア理論から

ダーウィンの適者生存に対して、ガイア理論は地球がホメオスタシスの自己調節を行っているのは、多様な生命が閉鎖系である地球で自己調整し合っていることで保たれていることとしている。
ガイア理論に使われるデイジーモデルは、デイジーを光を反射する白いデイジーと吸収する黒いデイジーに分け、惑星の温度差によってどう変化するを示したモデルである。またそこに草食動物であるうさぎが入りデイジーを食べ過ぎるとどうなるか、もちろんデイジーが無くなりウサギも絶滅する。そしてそこにウサギを食べるキツネが入るとどうなるか、こうしてひとつの環境が生命によってどのように維持されていくかを説明する。
ガイア理論の提唱者ジェームズ・ラヴロックと「利己的な遺伝子」で有名なリチャード・ドーキンスとの論争で提示されたモデルだが、最終的にはドーキンスも地球が自己調整することを認めた。
環境が始めにあるのでは無く、多様な生物が地球環境を造り出している。先に書いたバクテリアが排出する窒素で地球の酸素と窒素の比率が一定に保っていることも例として挙げられ、日本では漁が獲れなくなった漁師たちが森を豊かにすることで海が豊かになり漁業を続けられたことも知られる。これは環境に合わせて適者生存を説くダーウィンの進化論モデルとは異なる。
生命体と無機物との関係においても、地球が暖まればプランクトンの活動が活発になり、これによって雲が増え地球を冷やす効果が生まれる。その逆は地球が冷えてくればプランクトンの活動も低下し雲の量が減る。このように生物と無機物が複合的に絡み合ってフィードバックするシステムが地球のホメオスタシスを維持している。
さて、上記のように生命体と無機物が関連し合って全体の自己調整が保たれているとき、その調整がバランスを崩したとき、何が働くか?
当然、人間も自然からの揺り戻しを受ける。(実際に気候変動で受けている)
還元主義、操作主義は意識を物質化することで資本主義との整合性を保ってきたと考えるが、非線形に満ちた生物の多様化世界が存在する地球という閉鎖系の世界で、大いなる調整が働き、人類全体の創発の力が要請されるのが、これからの時代になるだろう。
そして日本人の自然観がこれから更に見直されることになるだろう。
故糸川英夫博士が語るには、人間はこれからバクテリアや微生物など今まで無視してきた生命体とのコミュニケーションが大切になると説く。海中に毒を流せばプランクトンたちが、もう死にそうだ、やめてくれと悲鳴を上げるが、その声を聞くためのセンサー技術が大切になる。(「逆転の知恵」より)
更に言えば、IoT(Internet of Things)でのセンサー技術とビッグデータの解析は、このような今までに分からなかった人間と他生命体との間でのコミュニケーションを促進させるかもしれない。そしてセンサー技術は日本が最も進んでいる分野である。