イギリスのEU離脱問題と共和党トランプ躍進は貧困層の怒りである

イギリスのEU離脱をめぐる国民投票がほぼ互角となっている。都市部はEU残留派が多く地方では離脱派が多い。EUはドイツのイニシアチブで本質はマルクだが、この均一マーケットで自由が効かなくなって不満続出しているイギリス農村部などは、もう自分たちの農業を諦めるしかないというところまで追い込まれていたらしい。EU域内をグローバル経済のモデルとして見るとよく分かる。安い労働力が入ってきて自分たちの仕事が台無しになるという怒り。 今回の離脱派はEUグローバル経済への怒り派である。

同じく、アメリカ大統領選でトランプの支持は、ホワイトプア層=若い白人貧困層が多いという。ヒラリーに目新しさがないこともあるが、それ以上にホワイトプア層の怒りが彼をここまで押し上げた。 当初トランプは大統領選に出馬することが、彼の不動産会社の宣伝になることを意図していると見ていたが、ヒラリーの対抗馬にまでのし上がった。

エマニュエル・トッドの言葉で、正確ではないのだが、 行きすぎた民主主義からは、その反動が生まれ、独裁政権からは民主主義が生まれようとする、という言葉を思いだす。

実際イギリスがEU離脱したとすると、インターバンク(銀行間取引)のマーケットで値が付かず大混乱となるのは必至だろう。今でさえポンド下落に端を発した円高が株価を押し下げリスクオフとなっている。

政治にしても経済にしても、人間は自分たちの造ってきたものを、もはやコントロールできない状況となっている。そしてこの現象は更に加速する。

だから私たちは今年よりも来年のほうが厳しいと覚悟しなければならず、こういう時代を生き抜く上で自分にとってかけがえのないものを中心に生きないと体も心もボロボロになる。

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