仙台でのプロジェクトから考えたこと

今参加しているiSPPという震災の支援団体で、ひとつのプロジェクトが立ち上がった。
「仙台8万人の力」というプロジェクトで、仙台に住む小学生たちが、それぞれにメッセージを書いた応援旗を作り、200枚集まった。
その応援旗はひとつひとつが集まって全体にひとつの文字を織りなす。
それは
「光」
「絆」
ミクロのようにズームインフォーカスして、ひとつひとつの応援旗に焦点があたったり、ズームアウトして、光・絆という全体の言葉になったりする。

光、絆という言葉は、子供たちが選んだ言葉と聞いた。

大人たちも今、この星の上で生きていく上で、生活から仕事まで、もう一度捉え直すことに迫られるまるで鏡になるようなイベントだ。
自分の裡にある「光」「絆」。
本当はみんなにあるものだと思う。

いのちは光を発している。昔NHKの特番「生命」でも紹介されていたが、生命が発生する瞬間、光が生まれる。
生まれたときはピカピカであっても、社会の中で、それはそれはいろんな意識や常識や制度やら、いのちを活かすことを見失った外側の世界に知らず知らずのうちに基準をとられ、それだけが人間の人生のようかに思いこんでいる大人にとって、固い殻をいのちの内側から転換する力が、いのちの光には秘められている。

今度は個から全体に話しを移してみよう。
組織は、学校もそうだが40人くらいを越すと一人でマネージメントできるキャパシティを越えてしまう。だからこそ、会社には理念が必要となり、NPOにはミッションが大切になる。社員を活かせる会社は、そのど真ん中にしっかりとした文化が根付いている。個と全体の関係は、そこにある。だからこそ、優れた代表は何のために仕事をやっているのかを何度も何度も繰り返して話し、理念も深められ書き直しもする。代表は売り上げ数字の元を作る会社の状態が分かっているので、社員に対しては師として働き、社会に対しては慈善活動に近くなり小さなエリアでは地域、大きくは地球までを視野に収め、売り上げは結果となる。世の中不景気になろうが、強い会社は強い、その理由はここにある。
難しいのは社会の変化するスピードがとてつもなく速くなり複雑になっているので、育てている時間が無いため個人の能力に益々依存するようになっていることだろうか。

人間もそして他の生き物も、すべては次の世代のために生きているということが真理だが、次の世代に教えられることもある。
人間ひとりでは変われない。
愛する人や大切にしている人がいて始めて、人は変われるし成長できる。
人間って本当はすばらしい生き物だと思う。